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子安さんについて 甘く囁く…はずのない日記
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地球へ… section23 : 地球 へ

地球再生機構『リボーン』の拠点、地球。
その総本部「ユグドラシル」で、人類とミュウの最終会談が開かれる。
全ての判断をコンピュータに頼りきった人類との話し合いは
茶番劇にも似た形だけのものだった。
グランドマザーとの直接対話を促すキース。
その申し出に同意するジョミー。
トォニィたちの反対を押し切り最後の決着をつけるため、
グランドマザーの元へ向かうジョミーを待ち受けるものは・・・。


ミュウから話し合いを持ちかけられ、グランドマザーに報告しに行くキース。
するとグランドマザーは判断を全てキースに委ねた。
『グランドマザーが判断を人間に委ねた?! 有得ない…そんな事は』
そして抱いていた疑問をぶつける。
「1つだけ教えて頂きたいことがあります。
SD体制の管理システムにおいて何故ミュウ因子を取り除かなかったのです?」
全くです。キースはここにきて疑問に思ったのか、
はたまた既に抱いていたものなのか…。
今にもなって何故知りたい?とマザー
「今だからです!」
…いいだろう…
そしてその後キースは疲れきってふらつきながら部屋を後にする…。
一体何があったんだ…。
あのキースがふらふらで出てくるなんて…。

部屋に着き一息つくキース。

「はぁ……  コーヒーを頼む マツカ」

そこには誰もいない…

『キース…人間とミュウは本当に相容れないのでしょうか…?』

「っ!?」

マツカの幻…。
きっとこういうシーンはあるだろうとは思っていたものの、
いざ本当にくると…
そりゃ泣けるよ…。

「人間は強欲で愚かな生き物だ。
絶対的な強制力の下でしか自らの欲望を抑えられない。
だから、SD体制が敷かれたのだ。
だが、その強制環境の中でさえ多くの者が未だ自らを律することが出来ずにいる。
今、強制の箍が外れれば人類は宇宙規模に広がった悪性の癌細胞と化す。
私は人の理性の生み出した最後の砦、現SD体制を守りぬかねばならない。
その為にはミュウの主張は断じて受け入れられないのだ…マツカっ…」

幻で呟くマツカの言葉に返すように…。
きつく目を閉じたキースの表情が凄く印象的。
自分でもこの体制に疑問を抱えて…
これが正しいのかさえも…寧ろ反発さえしているような…
それでも自分はその疑問を持つSD体制を守り抜かなければならない存在…
なんて辛い運命…

キースはミュウの交渉を受諾。
それに伴いミュウは最後のワープ移動。
しかし地球側はそこに6機のメギドを用意。
メギド発射まで40秒…
罠か…!

『ミュウ…私は何を迷っている…?  ジョミー・マーキス・シン…』

キースの机の上にはスイッチが現れる。
手をかける…
発射まで5秒前…




……

発射ボタンかと思いきや、全メギドは稼動停止。
発射を止めた…。
これはどういう意味があったんだろう…。
やろうと思えば出来た ということなのか…。
それともやはりキースの独断で…。
そして、ミュウたちに話し合いのテーブルを用意したと伝えるキース。
キースそしてミュウ達は地球へ降り立つ。

会談までの空き時間。
フィシスがキースの元を訪れる。
「やはり来たか、ミュウの女」
「お前が来ると思っていた」
ブルーの最期を… 貴方が殺めたのですか…?
テーブルには銃。
「銃はそこにある… 1つ 聞いていいか…?お前達は何故、
指導者自ら前線へ出て戦う?戦略的に考えても決して合理的とは言えまい」
大切な人を守るために決まっています
「指揮を執る者が倒れては意味があるまい 組織が機能しなくなる」
私達は組織の為に生きているのではありません。
人には必ず死が訪れます。
その時に次の世代に残せるものは自らの知識と思いと、僅かな希望。
そして残された者は先人の思いを指標として、その先を目指すのです…。
強欲な人間の言葉… 思い返すキース。
「その思想が我々人類にもあれば…この星もこんな風にはならなかったのかもしれんな」
握った銃を下ろすフィシス。
ブルーを殺めた人なのに、なぜか憎しみがわかない…。
ブルーの最期を忘れないで…
そう言い去るフィシス。

『私は…お前の遺伝子データを元に作られていたんだ』

そして対談の時間。
その前にスウェナにデータと送るキース。
あなたの思いは私がちゃんと受け取ったわ というスウェナの言葉。
何を送ったのか…。

対談の席。
ミュウ達の言葉を受け思うキース。
『全くだな…マザーシステムを否定するなら 誰が地球を再生する…』
そんなにもSD体制が人類にとって大切なら遠くの星に我々は去ってもいい。
生まれてくるミュウの存在を認め、我らの元へ送り届けてくれるならば…
『それはできない』
何故だ何故出来ない
『我らの尊厳にかかわるからだ!!』
我に戻るキース。油断した隙にジョミーに侵入を許してしまった。
ジョミーの言葉に、直接グランドマザーに会う様促すキース。
止める人間側、ミュウ達を他所に、2人はマザーの元へ向かう。
向かう途中“カナリア”と呼ばれる子供達に出会う。
正しく鳥かごの鳥。
物珍しいのか、ジョミーとキースに群がる子供達。
キースに子供が群がるシーンのなんと言う違和感…。

マザーに愛でられし者か…
「昨日まではな…」
やはりあの後何かが…
あれで、地球が再生できると本当に信じているのか?
「信じているからやっている」
SD体制や、マザーシステムもか?
「そうだ」
機械は、ただプログラムに忠実なだけ。
君はそれを分かっていながらマザーを信じると言う…
「人間は愚かだ。ミュウにソルジャーが必要なように
人類にも導くためのシステムが必要なのだ」
まるで自分に言い聞かせているかのような…。
フィシス同様、ナスカの悲劇を引き起こした男だというのに
何故か怒りを感じないジョミー。
トォニィが、早まったことをした
「マツカのことか」
ミュウと人間も、手を取り合えると君自身が示しているというのに
「あいつは……しょせん手駒のひとつだ」
この間が……。何の説得力も感じない言葉…。
なら、何故君の心は涙に濡れている?
「サムが死んだよ…」
サムのことで泣いている と言いたいってこと…?
マツカの死は…マツカを失ったことを自分が悲しんでいると認めたくないのだろうか…。
そして終にマザーの元にたどり着く2人…。



やっとキースの抱えてる疑問等の心情が描かれたって感じ。
これを待ってた…
なんだか凄く長かった…
いままでこういうのがほとんど無かったから色々勘違いされてたんだよキース…。
そもそも悪役とか言うけど悪なんですか?
地球へ…に悪役はいないだろうに。
今のところマザーが最有力ですが(怖いし・笑)
自分が守ろうとしている体制に疑問を持ちつつ、
そして殲滅しようとするミュウ達の考えに賛同しつつ…
それでも自分はこの体制を守らなくてはならないという…。
ジョミーにこれで再生できると思ってるのか?
と聞かれた時に言ったキースのセリフが、自分自身に言い聞かせてるようで…
その言い方がね…。
そして今回も泣かせる…
やっぱり来たあのシーン。
マツカに言い訳をするように言ってた時のぎゅっと目を瞑るキースが
なんか凄く印象的で…
あの広い部屋にぽつんと1人…という絵面も泣ける…。
そして未だキースの心は涙に濡れているって…。
マツカの事で悲しんでいるのではない
と言っているようで認めたくないんだろうな…
でもサムのことは認めるんだ…。
本当に大きかったんだね…。
本当に悲しんでいるんだね…。
この時の
「サムが死んだよ…」
って言い方がね 子安さんのこの言い方がね…
物凄い泣けるんですよ…
閣下キース・アニアンではなく、
唯のサムの友人キース・アニアンって感じの言い方で…。
本当は結構脆いところを必死に抑えてる人なのかな…。
その支えが一気にいなくなったんですから。

そんなキースとジョミー達は…相容れるのかそれとも…

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